TPP公約反故 農業団体の激怒で始まる「石破幹事長降ろし」 Gendai.Net H.25/10/09

Gendai.Net 2013年10月9日 掲載

8日に採択されたTPP交渉の首脳声明。当初目標としていた「10月の大筋合意」は見送られたが、安倍政権の詐欺師同然の公約破りに国民の怒りが噴出している。
自民党は昨年の衆院選の選挙公約に「聖域なき関税撤廃を前提にする限りTPP交渉参加に反対する」と明記。夏の参院選でもコメや麦など重要5項目について「聖域を確保する」と掲げた。ところが、今月7日になって西川公也・党TPP対策委員長が突然、「(関税撤廃を)検討させてもらう」と言い出した。5項目を死守すると、米オバマ政権が求める関税自由化率95%に届かない。それで、聖域を捨て去ったわけだが、公約違反は明らかだ。
これは安倍政権にとって致命傷となるのではないか。中でもヤバいのは石破幹事長だ。石破は2日に、農業団体や消費者団体の大規模集会で、「重要5品目の関税は必ず守る」と約束したばかり。しかし、西川発言が飛び出すと、「(5項目の)細目の中で(撤廃を)検討するのは公約違反ではない」と居直った。