湖南省で中国最古の木造建築跡が発見

湖南省鶏叫城遺跡の木造建築跡
湖南省にある鶏叫城遺跡から、約5000年前の新石器時代から周の時代の、中国最古となる木造建築跡が発見された。
日本では現在も木造建築が多いが、中国では早くに乱伐で木材が枯渇したため、現存する木造建築は比較的少ないのだ。
それで、中国で木造建築遺跡が発見されると、古代日本に渡来した建築技術者たちの手がかりがないかと気になる。
木造建築と言っても、時代によって技術や設計が異なり、比較することで技術の伝達ルートが推測できるからだ。
縄文時代の竪穴式住居に似たものは、北方のオロチョン族やブリヤート族など、半遊牧民の移動式家屋に見られる。
雲南省や貴州省の苗族集落に行くと、今でも高床式倉庫を見ることができ、日本の弥生時代の農村を彷彿とさせる。
中国に現存する明朝の木造寺院の構造と、京都の寺院の建築方法を比較したのが、梁啓超の息子の梁思成だった。
筆者が気になっているのは、古代出雲大社の独特の建築で、デザイン的に三星堆遺跡の青銅器にどこか似ている気がする。
野崎晃市(47)