プーチンに忠誠を誓うチェチェン兵

キエフを占領したチェチェン兵
プーチンのウクライナ侵攻で、最前線に立って戦っているのは、黒装束に身を包んだチェチェン兵である。
チェチェンと言えば、1990年代にはロシアと戦っていただけに、チェチェンがロシア側についたことを意外に思うかもしれない。
チェチェン共和国のカディロフ大統領は、プーチンに忠誠を誓うことで権力を握った男で、ウクライナ攻撃は親の仇討ちなのだ。
というのも、1999年から始まった第二次チェチェン紛争で、チェチェンでは内紛が起こり、親ロシア派と反ロシア派に分裂した。
プーチンの支援で権力を握ったカディロフの父親が、2000年チェチェン大統領に就任したが、反ロシア派に暗殺されてしまった。
その後、カディロフ息子がプーチンと手を結んで、反ロシア派を国から追い出したが、反ロシア派はウクライナに逃げ込んだのだ。
カディロフは今回、父親の仇討ちという大義名分で、チェチェン兵をウクライナに派遣したため、チェチェン兵の士気は異様に高い。
野崎晃市 (47)