不思議なレッド・マーキュリー
鏡に映らないレッド・マーキュリー
レッド・マーキュリーというのは赤い水銀で、旧ソ連で製造されていた幻の物質だが、存在そのものが疑問とされる物質だ。
放射性物質の一種だが、肉眼には見えるのに鏡に映らないとか、ニンニクを嫌がって避けるという不思議な特性をもつ。
筆者は寡聞にして、日本では聞いたことも見たこともなかったが、中国ではレッド・マーキュリーを愛蔵しているコレクターがいる。
強い放射能を発していて危険なので、二重の金属の容器に入れられているのだが、取り出して鏡に映すとなぜか映らない。
とりわけ使用用途があるわけでなく、ただ不思議がって楽しむだけなのだが、物理法則や常識の限界を感じさせる体験だ。
野崎晃市(48)