聞いてないぞ! 竹中平蔵!! 年金資金でインフラ整備なんて許されるのか 日刊ゲンダイ H.25/06/18

聞いてないぞ!
年金資金でインフラ整備なんて許されるのか
いつのまにか成長戦略を支えるサイフに
Gendai.Net 2013/06/18

産業競争力会議で議論になっていたもので、竹中平蔵慶大教授らが国債偏重の運用方針の見直しを提案、もっと年金資金を株に振り向けるべく、7月に有識者会議が立ち上がることになった。
これだけだって、年金資金を株価対策に使うのか、と非難の声が出ているが、驚くのは早い。運用先の候補として、株の他に「国内外のインフラ設備などのオルタナティブ投資」が含まれているのだ。

年金マネーをアベノミクスのサイフにするなんて、「国民は聞いてないぞ!」ではないか。
GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)や国家公務員共済組合連合会(KKR)などの公的年金と、それ以外の独立行政法人がいっせいに運用方針を見直せば、約200兆円のマネーが動く。なるほど、竹中らが目をつけそうな話だが、衆院議員の山井和則氏はこう言った。
「年金資金の運用拡大については早い段階から産業競争力会議の中で検討されてきました。しかし、年金資金を成長戦略に使っていいのか。そもそも、ここからして、疑問です。年金資金は毀損しないように安全適用を目指すベきだし、海外のインフラ整備にはリスクが伴う。国民は何も知らされていないのに、勝手な変更は許されません」
政府は「だから有識者会議を立ち上げるのだ」と強弁するだろうが、この設置時期も疑惑だ。
「運用見直しの有識者会議が7月に立ち上がれば、株式市場は期待して、沸く。参議院選挙向けの株価対策にも見えます」(山井議員)
リスクをとって、運用に失敗したときはどうするのか。もちろん、竹中たちはもういない。