ワタミ渡辺会長の手紙は選挙違反か Gendai.Net H.25/06/25

ワタミ渡辺会長の手紙は選挙違反か
早くも「会社ぐるみ選挙」の不安
Gendai.Net 2013年6月25日 掲載

「ワタミの宅食 お客様各位」と表題がつき、〈私、渡邉美樹はこの度、自民党の全国比例代表候補として公認されました〉などと、参院選に出馬することを詳細につづっている。ネット上では「参院選の公示前だから公選法違反じゃないか」と批判が飛んでいるのだ。
果たして公選法に違反しているのか。
「公選法129条は、選挙期間中以外に“選挙運動”することを禁じています。ただし“政治活動”は認められている。問題は、その手紙が選挙運動なのか、政治活動なのかです」(総務省選挙課)
公選法違反かどうかの判断は難しそうだが、早くも心配されているのは、この調子では、前代未聞の「会社ぐるみ」選挙になりかねないことだ。ワタミグループの全従業員6000人が選挙に駆り出されるのではないかとみられている。
「選挙になったら、朝から夜まで休日もなく、渡辺会長の当選のために選挙運動をやらされることになるのではないか。なにしろ、全社員に配布される会社の理念集には『365日24時間死ぬまで働け』『出来ないと言わない』と書かれている。渡辺会長も雑誌のインタビューで『ぶっ倒れようが、とにかく1週間全力でやらせる』と平気で答えています。26歳の女性社員は飛び降り自殺に追い込まれている。いまから社員は憂鬱になっています」(ワタミ従業員)
ワタミ広報は、渡辺会長が出した手紙についてこう言う。
「投票を呼び掛けたり、立候補表明などにかかる内容でないことはご理解いただけると思います」
社員を酷使する「ブラック企業」だと批判されているワタミ。どんな選挙戦をやるのか、選挙に社員を使うのか、有権者はしっかりチェックすべきだ。