光合成細菌が世界を変える

電灯の光で培養する光合成細菌
本日は光合成細菌の培養専門家の袁さんが青州を訪れた。袁さんは若いころ空軍のパイロットだったが退役後に養豚業を始めて、現在では養豚に光合成細菌を利用している。光合成細菌は環境に敏感で乳酸菌よりも培養が難しいと言われているが、袁さんは見事に大量培養に成功した。今回は汚泥処理に乳酸菌と同時に光合成細菌を利用するために、光合成細菌の培養技術の指導に訪れた。
光合成細菌は光を当てることで増殖し、赤色あるいは緑色の液体となる。この光合成細菌に含まれる色素であるカロチノイド色素を薬剤へ応用する研究も進められている。カロチノイドには抗酸化作用があり、老化防止・疲労防止・免疫力増加になるという研究報告がある。しかし光合成細菌の培養と応用はまだ研究事例が少なく、これから広い範囲での応用研究が期待されている。
原始の地球で最初に生じた生命の一つが光合成細菌だと考えられている。そのため光合成細菌は紫外線や放射線を吸収して、それをエネルギーに変えて増殖することができる。この光合成細菌の性質を放射線の除染に応用すれば効果が期待できるという。
宮崎駿監督の映画『風の谷のナウシカ』では粘菌類が放射能の除染をしていたが、日本の放射能を除染するために乳酸菌や光合成細菌が利用できるかもしれない。
野崎晃市(42)