トランプ政権は北朝鮮との協議を準備中だった

北朝鮮米国担当女性外交官の崔善姫
日本の金正男暗殺関連報道では3月にもアメリカが北朝鮮に攻撃を加える計画があったなどと一部で報道されているが、一方でワシントン・ポストはトランプ政権が北朝鮮との協議を準備中だったと報道した。
北朝鮮と米国との協議は半官半民のトラック1.5形式で行われ、米国シンクタンクの全米外交政策委員会(NCAFP)が北朝鮮政府高官をアメリカに招いて開催される予定だったという。実現すれば5年ぶりに米国と北朝鮮との協議が実現することになる。
この計画はトランプ大統領の米朝協議再開への意向を受けた動きであった。トランプ大統領は就任前に北朝鮮との国交回復を目指す意向を表明し、金正恩を米国に招待してハンバーガーをご馳走したいなどと発言していた。
米国に訪問を予定していたのは北朝鮮外務省米国担当女性外交官の崔善姫で、彼女は以前より北朝鮮の核を巡る6カ国協議に出席し米国外交筋によく知られているという。
現在は北朝鮮高官の渡航ビザの発給を国務省に働きかけている段階のようだが、最近の北朝鮮によるミサイル発射や金正男暗殺などにより動きが停滞している模様である。
19日にワシントン・ポストが米朝協議の計画を報道したことを考えると、金正男がなぜこのタイミングで暗殺されたのかという疑問の答えが見えてくるような気がする。
野崎晃市(42)