中国で植物性乳酸菌飲料の開発をスタート

飯山一郎ブランドのミラクル大豆
大連では歴史研究に興味を抱く人たちだけでなく、乳酸菌事業に関心を持つ地元の事業者とも会った。飯山事務所と乳酸菌を使った食品開発で提携が決まったのは、大連で小さな食品加工工場を経営している朱さんだ。
朱さんは飯山一郎ブランドの丸ごとミラクル大豆に目を付けて、健康ブームの中国でも同様の植物性乳酸菌飲料を販売したいと考えている。
朱さんは日本で10年ほど働いていた経験があり、日本語が堪能な上に日本料理の腕前も一流だ。朱さんは日本から帰国して数十年にわたり大連で日本料理屋を経営し、日本の食文化を中国人に紹介してきた。
朱さんはこれまで焼肉屋を経営し、食品加工工場で焼肉屋向けの調味料を中心に生産していた。ところが焼肉ブームが下火になったため、新たな製品の開発を考えているという。中国の外食の流行も変化が激しく、食品加工業者も変化に対応しなければ生き残れないのだ。
例えば中国人は火を通した料理を好むので、日本式の弁当やおにぎりなど冷えたご飯はあまり食べないと言われてきた。ところが、最近では中国の若い人の間に日本式のコンビニ文化が急速に広まり、おにぎりやサンドイッチや弁当も受け入れられるようになったという。
そこで、朱さんも方向転換して工場の設備を一新し、コンビニ向けの商品や健康食品などの開発を始めた。朱さんによれば、飯山一郎ブランドの植物性乳酸菌飲料は、健康ブームの中国でもきっと受け入れられるだろうとのことであった。
野崎晃市(42)