飯山一郎先生の最終講義(4)

大慈寺を案内する飯山一郎先生
鹿児島と朝鮮半島の結びつきを示す証拠として、飯山一郎先生に大慈寺に収蔵されている秘仏を案内していただいた。
大慈寺の開祖である玉山和尚は中国で八年にわたり修行した名僧で、寺には僧侶が琉球や中国からも学びに来ていたという。
大慈寺は島津家ともかかわりが深く、賽銭箱には島津の家紋が入っており、西郷隆盛や大久保利通も訪れ座禅を組んでいたようだ。
また明智光秀の子孫が逃げ延びて大慈寺の僧として身を隠し、秘かに明智家復興のための財宝を近くに隠したとの伝説もあるとのこと。
飯山先生によれば、lこの寺には外部に公開されていない秘仏が収蔵されており、その仏像は百済様式のかなり古いものであるらしい。
大慈寺は薩摩藩と海外との密貿易の関係を示す証拠であり、また明治維新の思想的源流の一つとしても重要な文化財であるようだ。
野崎晃市(44)