中国がウラジオストックに進出

中露がウラジオストック港を共同で利用
6月1日より、ロシア極東の輸出港であるウラジオストック港が、海運中継のために中国に開放されることになったという。
これにより、これまで大連まで運ぶしかなかった吉林と黒竜江省の物産が、ウラジオストック港経由で輸出できるようになる。
ウラジオストックは、清朝以前には中国領土で、海参崴と呼ばれナマコの輸出港だったが、1860年にロシアに割譲された。
中国はいまでも海参崴と呼んで、ロシアからの返還を望んでいるが、日本海側に出る軍港として、ロシアにとっても重要だ。
中国北方の物資の輸出港としては、ほかにも羅津・丹東・大連があり、さほどウラジオストックに便宜があるわけではない。
しかし、ウクライナとの紛争で孤立を深めるロシアが、中国との関係を強化するための、象徴的な意味はあるかもしれない。
また、貿易に使用されるというのは建前で、台湾・朝鮮で戦争が起これば、軍港として中露が共同で用いる準備なのかも。
野崎晃市(48)